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『inochi Gakusei Innovators Program 2022 KANTO』のご紹介~医療とヘルスケアに興味のあるすべての中高生へ~

締め切り迫る5/31(火) 2021年は47チームが参加。 ~未来を生きる若者へ!自から行動を起こし、発信するチャンス到来!友達を集めて行動し、イノベーションを起こそう!~

プロジェクトリーダー 島碧斗(しま りくと)さん と 小日向優希(こひなた ゆうき)さんにお話しを伺いました。

場所:医学部入試研究所<みらい>神奈川県・川崎市

聞き手: 医学部入試研究所みらい研究員 山口じろう(左)

島碧斗(しま りくと)さん:東京大学 文科Ⅰ類2年(中央)

小日向優希(こひなた ゆうき)さん:慶應義塾大学 医学部1年(右)

山口

本日はよろしくお願いいたします。まずは、島さんの所属されている団体と今回のプロジェクトについての概要をお聞かせください。

はい、こちらこそよろしくお願いいたします。 私は、『一般社団法人 inochi未来プロジェクト』 の活動を大学生として支える下部組織(inochi WAKAZO Project)に属しています。この社団法人は、大阪大学名誉教授の澤芳樹先生(理事長)を筆頭にして、慶應義塾大学・医学部の宮田裕章先生や、「すずかん」先生こと鈴木寛先生(東大/慶應大学教授)などが理事を務められている組織になります。

山口

有名な先生ばかりですね。宮田先生は、報道番組によく出演されていますし、すずかん先生は、社会起業家などを多く輩出している、“すずかんゼミ”で有名な先生ですね。では、今回のプロジェクトは実際には、どのような規模でどのような手順で行われていくのでしょうか。

はい。私も実際、まだ関西にいた高校1年生だったころに、学校に説明に来てくれた大阪大学の医大生の話を聞いて参加してみようと思いました。このプロジェクトは、もともと関西を発祥(2015年)としており、今年で8年目を迎えます。関東は2019年に始まり、2020年に金沢、2021年は徳島も加わりました。そして2022年に九州が加わる予定です。まだまだ進行中のプロジェクトで、どんどん大きくなっており、発展段階のものでもあります。 私は文系でしたが、学校の友達(医学部志望の生徒)3名と合計4名で応募しました。残念ながら、最終選考には残れませんでしたが、継続プログラムというものがあり、最後のフォーラム(全国大会)まで参加させていただきました。そのご縁で、自分が東大に入ってからもこの活動を続けております。

山口

なぜ、文系の島さんが、医療系のプロジェクトに関心を抱いたのでしょうか?

はい、今はITの時代ですが、医療は病院を飛び出して、いろんなところで関わりが発生しているのだと感じています。スマートフォンで寝ているときの様子を記録したり、医師だけでなく、普通の人も医療に関われる領域がますます広がっています。病気になる前の予防だったり、医師以外の人も医療に協力できる世の中になってきていると感じていました。あと、自分は、高校生のころ学校と部活が自分の世界の全てでした。学校だけで完全に完結する世界しか知りませんでした。そんなときに、もっと大きな社会の存在を知りたい、もっと外の人と関わって、世界を広げてみたい、という思いがあったことも大きかったと思います。

山口

なるほど、ありがとうございます。小日向さんの方はどんなきっかけだったんでしょうか?

私は、大学に入るまで、このプロジェクトのことは全く知りませんでした。大学に入ったあと友人からこのプロジェクトの話を聞いて、自分も外の世界を知りたいと思ったのがきっかけです。中高大と内部進学でここまで来ていましたので。

山口

ではいよいよ今回のプロジェクトの概要をお聞かせください。

はい。ざっくりこんなスケジュールで進んでいきます。

5月・6月 参加表明・応募

7・8・9月 教育プログラム①~④

10月 最終選考(プレゼン)

11月 未来フォーラム(大阪)

参加の多い学年は中3生、高1・高2生です。これは条件というわけではありませんが、高3生は受験があるので難しいかもしれません。参加される中高生にお願いしているのは、「学業と両立できる人が対象です」ということです。 活動は日曜が多く隔週で1回2~3時間程度、オンラインが基本です。実際にお会いする会は、一番最初のキックオフミーティング(7月)と最終選考プレゼン(10月)です。2~4名で学校や塾のお友達とチームを作って選考に通過すると大学生のメンターがついて隔週間隔でミーティングが開催されます。個人として、調べものをする時間は、自分の場合は1週間につき1回4時間程度くらいだったと思います。

山口

島さんはどんなテーマを調べて、どんな風に活動されていたのですか?

はい、自分の時のテーマは、「自殺対策」についてでした。自殺について調べて行く中で、自殺に立ち会う救命救急医の先生や、悩み相談窓口の電話オペレーターの方に、取材を申し込んだりしました。

山口

高校1年生の段階で医師や専門家などに、連絡をとってアプローチしていくのは、なかなか大変ではなかったですか?

そのあたり、適宜メンターさんがついてアドバイスをしてくださいます。例えば、メンターさんが医大生の場合は、自分の大学の教授を紹介してくださる場合もあったり・・・

山口

なるほど、2021年の例で構わないのですが、実際に何チームが参加されて、どのくらいのチームが最終選考(未来フォーラム)に進んで行けるのでしょうか?

2021年は関西では17チーム、関東は27チームがエントリーして活動しました。それぞれに大学生のメンターがつくので、47人の大学生がメンターを行いました。北陸(金沢)や四国(徳島)は、2020年、2021年に参加したばかりでしたので、主に関西と関東で競い合ったような感じでした。そして関東から3チーム、関西から2チームが選出されました。でも今年は、参加地域に九州も加わっているので、もしかしたら各地域から1チームずつ選出されるかもしれません。地域ごとの参加チーム数によっても変わる可能性もあります。そのあたりの詳細は、毎週、オンライン会議で私を含めて各地域のリーダーがやり方を相談しながら決めていっています。

山口

それでは、2022年、今年のテーマはズバリ何でしょうか?

はい、今年は『心不全パンデミック』です。このテーマは、前述の会議で2か月ほどかけて決めて参りました。社会全体の高齢化の進展、医療技術の向上などにより、心筋梗塞を起こす人が増えています。こうした患者さんは、一度は救命されますが、多くのケースで再発して、そして亡くなるケースが増えているんです。それが今、急激に増えている、だからパンデミックと呼んでいます。

一度、心不全にかかると、慢性心不全へと進行して、そして亡くなっていく。 日本全体の癌の患者さんが1年でどのくらい増えているかご存知でしょうか?・・・・おおよそ100万人です。しかし、心不全患者数も大変な状況になっています。2005年には80万人ほどであった心不全患者数は、現在120万人、2030年には130万人になると予想されており、心不全による死亡数はこの20年で2倍になっています。

山口

なるほど、一度、心不全にかかった人は、もう一度心不全にかかりやすく、致死率もそれにつれて上がっていくのですね。 確かに怖い病気です。しかも、それが癌と同じ規模、いやあるいはそれを上回る規模で起きているのですね。ありがとうございます。大変勉強になりました。

山口

最後に、このような素敵なプログラムですが、参加者の費用負担はないのでしょうか?

はい、ほとんどありません。オンラインで会議するときのご家庭の通信費くらいでしょうか。あとは対面でのミーティングの際の交通費の実費は必要ですね。もし研究に予算が必要な場合は、事務局の方から補助金も出たりしますのでご安心ください。

山口

ちなみに大学生のメンターの皆さんも、ボランティアでしょうか?

はい、そうですね。給料はもらっておりません(笑)

山口

今日は非常に貴重なお話をお聞きして大変勉強になりました。 HPにあった『若者の力でいのちを守る、社会を創る』というスローガンが大変すばらしいですね。今日のお話はとても興味深く拝聴させていただきました。今後とも、島さん、小日向さんのご活躍に期待しております。今日はありがとうございました。

こちらこそ、ありがとうございました。

小日向

ありがとうございました。

こちらの参加申込にご興味のある方は、以下のメールにご連絡ください。参加方法をご連絡させていただきます。

医学部入試研究所みらい事務局 〈 pygmalionakademia@gmail.com 〉 まで

お名前(ふりがな)、在籍中学・高校、ご連絡先のお電話番号、その他ご質問等を書いてメールをお願いいたします。

ABOUT US
山口 じろう
医学部受験コンサルティング、英語講師。大学入学と同時に予備校講師となり、現在に至る。 医系受験に出る医学論文・医学雑誌などの時事的英文を毎年分析し、頻出メディカル系語彙を集めて「メディ単1000」(自費出版)を執筆、医学部・薬学部・獣医・看護志望の合格者に愛用されている。 医学部・難関大受験予備校『一会塾(いちえじゅく)』(川崎市 武蔵小杉)と『一会塾MEDICAL』(渋谷区 恵比寿)を主催。医学部を身近に感じさせる『医大生を囲む会』、外科専門病院で行う『メディカルディベイト』、面接対策を年間を通じて実施する『コミュニケーション個別指導』、プロのメイクアップアーティストを呼んで行う「身だしなみ講座」などをカリキュラム化。慶應大学卒。