東海大学医学部医学科 2 年、しんじです。幼少期を海外で過ごし、東京都で育ちました。現在は自宅でリモート講義を受講したり、対面講義のある日は自宅からキャンパスのある伊勢原まで通っています。大学の情報を提供することで、受験生のみなさんが東海大学での 学校生活をイメージしやすいものとなるよう頑張ります。
<立地>
東海大学は全国に 7 キャンパス存在し、19 学部 75 学科を有する総合大学でいわゆるマンモス大学です。19 学部のうち、
・医学部(医学科・看護学科)と
・工学部医用生体工学科(3・4 年)
が通うのが神奈川県伊勢原市に位置する伊勢原キャンパスです。
伊勢原キャンパスの最寄駅は小田急小田原線の伊勢原駅で、新宿駅から 1 時間ほどで着きます。経済的に余裕のある家庭はロマンスカーに乗って登校するため 1 時間快適に過ごすことができるのですが、普通の電車で朝登校する場合それなりに混雑しているため座ることは難しいです。
大学のキャンパスは駅から約 15 分ほど歩いた場所にあります。駅の北口・南口それぞれから始発のバスが出ており、停留所の東海大学病院前まで約 10 分ほどかかります。中には伊勢原駅の駐輪所と契約して自転車を置いておく方もいて約 5 分で着くそうです。
伊勢原駅は県立伊勢原高校、産業能率大学に通っている方、東海大学病院に行く方、地元の方、そして日本遺産に登録されている大山詣りを目当てにケーブルカーを使い阿夫利(あふり)神社や大山寺を観光する方達が使っています。駅周辺には生活に必要な施設が一通り揃ってい て、居酒屋やレストランも多いので多くの学生が住んでいます。
<近隣施設>
伊勢原駅から電車で 10 分のところに海老名駅があり、海老名駅は再開発が進められておりららぽーとなどの大型商業施設があるため、授業の後に行く方もいます。伊勢原市やその近郊は自然が豊かなのでキャンプに出かけることもあります。
また伊勢原市から車で 1 時間ほどの場所に江ノ島、箱根、御殿場プレミアム・アウトレット、熱海があるので、車を持っている学生は友人たちとふらっと遊びに行くこともあります。都会の喧騒の中では味わうことのできない充実感がこの街にはあると思います。
<学生の特徴・男女比・地方生の割合>
東海大学医学部が全国の私立医学部と異なっている点として学士編入試験を設けている点があります。医学科の人数は 1 学年約 120 名おり、そのうち 15 名は編入生です。編入生は 1 年の後期から入学してきます。学士編入試験を設けている影響からか、他大学よりも年齢に関する差別が寛容である雰囲気が東海大学医学部にはあります。そのため多浪生や再受験生が他大学に比べ多く、門戸の開かれた場所であると感じています。
さらに東海大学は全国に附属の高校が存在しているので、毎年20名ほどの内部進学生も入学します。つまり内部進学生を除くと現役生が非常に少なく、多浪生・再受験生・編入生が多いことが東海大学医学部の特徴です。大学側の意図として、さまざまなバッググラウンドを持つ人同士の交流を期待しているそうです。はじめは歳の差を感じてぎこちないですが、 時間がたつにつれ仲良くなるので心配する必要はないと思います。
学年によって多少差はありますが、男女比は基本的には 2:1(男:女)で、地方から来ている方が多い印象を受け、あくまで私の体感ですが都内出身者は全体の1割、神奈川県出身者は全体の2割である気がします。
<医学部のカリキュラム・医学部の1週間・特徴的な教育>
1・2 年で基礎医学を学び、3・4 年で臨床医学を学び、5・6 年では病棟などで実習を行うことで臨床医学に関する理解を深める、という教育が東海大学だけでなく全国の医学部に共通していえるカリキュラムの組み方です。 ここからは東海大学の教育カリキュラムについてお話ししたいと思います。
東海大学は春学期(セメスター)と秋学期(セメスター)の 2 学期制です。基本的には 1 コマ 60 分で 6 限 (9:00 から 16:30)まで講義があり、高校の授業の組み方に近いと思います。特徴的だと思うのは、教養科目は 1 年の春学期でしか履修せず、この教養科目は湘南キャンパスで受講するので(現在はリモートでの講義)、この期間だけは湘南キャンパスの時間割になることです。
1 年の秋学期から編入生たちが入学し、基礎医学について学び始めます。人体解剖を通して、医学だけでなく医療従事者として必要になるさまざまなことが学べる解剖学を他大学に比べ早い時期に行うことは東海大学の良いところです。
1 年の終わり頃に 2 週間 (コロナ以前は 3 週間)かけて個別体験学習というものを行います。個別体験学習では 1 週間で医学に関する研究を行なっている研究室を見学し、もう 1 週間で実際の病棟に出てラ ンダムで選ばれた臨床科で見学をします。
2 年では、3 年で学び始める臨床医学と 1 年で学んだ基礎医学の橋渡しとなるような講義を受けます。2・3 年には通常の講義だけでなく、自身で選択して受講することのできる専門選択科目が開講されます。専門選択科目では医学に関するさまざまなトピックについての講義が用意されており、その中から規定の単位分選択して受講するシステムになっています。3 年以降についてはまだ詳しくないので、これから発信していきたいと思います。
東海大学はハワイ大学と連携して HMEP というプログラムを用意しており、任意の参加ではありますが、世界で活躍する医師を育成すべく主に ZOOM で活動を行っています。 このプログラムを通してUSMLE(米国医師免許試験)に対応するスキルを身につけることもできます。
4〜6 年次にはハワイ大学医学部協力のもと米国式臨床実習が受けられる環境を用意して支援してもらえます。さらに特徴的な部分として、この HMEPには他大学の医学生も参加するので唯一と言える他大学の医学生との交流の機会が持てます。
<医学部の定期試験>
定期試験に関してですが、3 年生までは一月に数個試験があります。医学部の試験は基本的に本試と再試で構成されています。試験として課される科目には必修科目と必修ではない科目の 2 種類があり、必修科目で再試の合格点に達しなかった場合は留年、必修でない科目で再試の合格点に達しなかった科目が 2 科目だった場合は留年と、東海大学は進級判定が厳しい部類に入ると思います。付け加えると東海大学には仮進級と他大学で呼ばれるシステムが存在していないので、コンスタントにコツコツと勉強をするか試験の 2 週間前ぐ らいから勉強しておく必要があります。しかし、東海大学医学部が他大学の医学部に比べて優しい点として再試料を払うことなく再試を受けられる点にあります。
<コロナ禍を受けて>
東海大学の方針としてコロナ禍以降遠隔授業を推奨しているのですが、遠隔授業施行以前と比べ現在の学生の成績が目に見えて落ちているそうです。遠隔授業を受けるということは先生や他の学生と交流を持つ機会が少ないので、それが原因で成績が落ちているのだと考えられます。
教員の方や他の学生、先輩たちに自分からコミュニケーションを取ることができれば、閉鎖的な医者の世界において将来必要になるスキルが身につくと思うので積極的に声をかけるようにすることをおすすめします。
今回は、東海大学について簡単に紹介しました。他にも紹介したいことが多くあるので、こ れからも定期的に更新させていただきます。
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